オンラインで点字はどこまで伝えられるか

今年度に入って、講習会・研修会は様変わりしました。
研修会場使用制限、人数制限、対面講義の制限、一部遠隔授業等講義の導入、自宅での自主学習などなど。
点訳の世界でも、ZOOM等でのオンライン会議が開かれた、という話を聞きます。
いろいろな分野でZOOM等を使った講習会も、実際に行われ始めています。

点訳は、点字は、オンラインでどこまで伝えられるのか?
従来からの「通信教育」ではなく、対面講義のようなオンライン講習会ができるのか。
実際に、サテライト教室を開いて、講習会を行っていらっしゃる地域もあると聞いています。
オンライン講習など、まだまだ関係のない話、先の話と思っていたことが、「あたりまえのこと」となりつつあるように感じます。
とはいえ、実際にやっていないと、どこから手をつければいいのか……。

…と、後ろ向きに考えるのではなく、前向きに。
なかなか講習生が集まらないという現状が打開されるかもしれません。
オンライン授業になって、不登校だった生徒が、授業に参加してきた、とか。
教室では質問できなかった子が、オンラインだと積極的に授業に参加しているとか。
そういう記事も見かけます。
これまで、講習会に参加できなかった方々が、講習会に参加してくださるかもしれない。
もしかすると、講習会の動画ができて、指導者不足が解消されるかもしれない。
でも、動画にしてしまうと、ごまかせないなぁ……と、またまた後ろ向きに。

前期といわれる夏までは、いきなりの展開でオロオロするばかりでしたが、これからは、対応していくことを考えなければいけません。
どのような方法であれ、肝心なのは、伝える内容。その手段にばかり気持ちがいかないように、しっかり内容を伝えられるように、そのためにも、対面でもオンラインでも、きちんと説明のできる点字表記でありますように。

こんなことを書きながら、ふと目に留まった、点字の残暑見舞い。
やっぱり対面で、やっぱり触って伝えたい。
実際に、点字を書いて、点字に触れて、目で読んでもいいから読んでみて、そういう点字を伝えていきたいと思ってしまいました。もちろん、オンラインも利用しつつ。

最後になりましたが、残暑お見舞い申し上げます。
ゆるやかに流れる時間の中で本を読む。
そういう時間を持つことで、荒んでしまいそうな今の状況を乗り切れる……かもしれません。
点訳書は、そういう時間を提供できる本だと思います。
安心して読める点訳書を製作できるように、ずっと学んでいきたいと思います。

一日も早く、コロナが終息しますように。
一日も早く、対面で講習ができる日が“来ます”ように。

その日が“来る”ことを早く早くと願いつつ…
“来る”ものは拒まず。 されどコロナだけは拒みたい!

→ “来る”を、どうぞ正しくお読みください。
恥ずかしながら、つい最近になって思い込みを知りました。
日本語は深い!!

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