2021年「お問い合わせ/質問受付」のまとめ&年末年始の質問受付について

       (2021年12月26日)

2021年も暮れようとしています。
コロナ禍で、研修会やグループで集まっての勉強会もままならない状況だったためか、一人で点訳・校正について悩んだり迷ったりすることが多かった1年だったのかもしれません。この1年で、「お問い合わせ/質問受付」から約1300の質問をいただきました。
点訳・校正に取り組めば取り組むほど、迷いは次々に生じるもののようです。担当者も、共に考えたり、調査したりしながら、点字の表記や漢字の読みについて、毎日検討を重ねることができ、充実した楽しい1年を過ごすことができました。ありがとうございました。
また、皆さん、アドレスを正しく入力していただき、今年は届かないお答えはなかったと思います。今後も正しいアドレス入力をお願いいたします。

いただいた質問から多くの方に共通すると思われる質問を「点訳に関する質問にお答えします」、また、迷いそうな語例や基本的な語例は「点字表記の語例」に追加しました。
「点訳に関する質問にお答えします」は、12月現在、第1章は31、第2章は70、第3章は160、第4章は132、第5章は116、その他は14になり、Q&A数は、計523になっています。
毎月1日に追加した項目には赤字で【新】をつけていますが、このことについて、《Googleのカスタム検索で【新】と入力しても、「新政府軍」「新大阪」「新明解国語辞典」「新ちゃん」などの項目もヒットしてしまう。毎月新たな項目を確実に検索するため、【新規】にしてはどうか》とのご提案をいただきました。
メンバーで検討しまして、1月からは【新規】とすることにいたしました。
各ページの上部にある「Googleカスタム検索」の窓に【新規】と入力して検索すると、その月の新規項目が分かりますので、ご活用ください。
また、ご質問から、「点字表記の語例」にも毎月追加していますので、語例数も31,300を超えました。語例を増やすと共に、できるだけ「注記」を詳しく付け、応用が利くように考えています。

今年も第1章から第5章まで「てびき」のすべてに渡って広範な質問をいただきましたが、この中で担当者の印象に残ったことを以下に列挙いたします。詳しい内容については、「点訳に関する質問にお答えします」の該当ページやブログでご確認ください。
1.文脈上もっともよい読み方を吟味する質問が多くありました。読みを考えるとき、日頃使い慣れた1~2冊の辞書だけに頼ってしまいがちですので、読みに関する「Q&A」を読んでいただくことで、考え方の幅を広げていただいたら嬉しいと思います。

2.「全」「新」などの接頭語的造語要素の扱いについての質問が多く寄せられ、それを検討する中で、私たち自身、判断基準を確認したり、あらたに考え方の方向性を見いだせたケースもありました。今年追加の「Q&A」で、充実しているジャンルのひとつだと思います。

3.般若心経の全文点訳や、中国語のルビが振られている場合の処理などについての質問も寄せられ、検討した結果を「点訳に関する質問にお答えします」に掲載しています。

4.アカウント名その他、アドレス囲み符号を用いるか外国語引用符で囲んでよいかなど迷う事例が多くなり、これについての質問も多くいただきました。外字符と外国語引用符の使い分け、外来語と外国語のカタカナ書きの区別なども、境目がむずかしくなってきているのが最近の文章の特徴のようで、質問からいろいろな事例を教えていただき、大いに悩んだことも印象に残りました。

5.見出しの大きさの判断、行頭の書き出し位置など、レイアウトに関する質問も多くいただきました。原本に当たらないと断定できない場合も多いのですが、書名・著者名を知らせてくださると、ネットの立ち読みなどを利用してその原本を確認することができ、より具体的なアドバイスができました。こうしたことで、新たな興味をひかれる本に出会って、つい、更に読みたくなったりしました。

6.毎月、広報誌を点訳されているグループも多く、レイアウトには悩みがつきないようです。これも広報誌をネットにアップしている自治体が多いので、私たちの市の広報誌との違いに驚いたり、興味を持ったりしています。

7.せっかく点訳に取り組んでおられる本が、すでに「サピエ」にアップされていることがときどきあります。その場合、個人の方への提供はできますが、「サピエ」に登録して多くの方に提供することはできません。できれば、そのような図書は「サピエ」からダウンロードして利用していただき、その分、まだ点訳されていない本を手がけていただけると、日本全体の点訳書の種類・量を増やすことに貢献できます。
以上、今年のご質問からの感想を書かせていただきました。

この年末年始もご質問やお問い合わせは引き続き受け付けますが、回答の送信は下記の期間お休みにさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

回答送信をお休みする期間 12月29日(水)~1月3日(月)

皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。