第5章 書き方の形式(2)

その2 見出しの書き方

1.p154 1.見出しの書き出し位置

見出しの大きさが1種類の場合は、見出しを7マス目から書き始めることを原則とするとありますが、見出しの種類が2種類の場合は、書き出し位置の決まりはありますか。また、見出しの種類が3種類の場合、「はじめに」、「あとがき」、「著者紹介」などは一番大きな見出しに合わせるのでしょうか。

【A】

見出しの書き出し位置は、7マス目から書き出す見出しを基本と考え、それより小さい見出しは5マス目から、それより大きな見出しは9マス目から書き出します。
その本の中で、基本的な見出しを7マス目からとし、(1)(2)の番号が付いていたり、行頭から本文と同じ文字の大きさで書いてあったりする場合は5マス目からでいいと思いますし、原本でページが替えてあったり、1頁に見出しだけが書いてあったり、第○章などの語が付いている場合は9マス目から書く見出しにするなどと判断します。
「はじめに」「あとがき」「著者紹介」などは、その本の中の最も大きい見出しにあわせるのが一般的です。

2.p154 1.見出しの書き出し位置

原本で1番目の大見出しには、その下に中見出しと、小見出しがあるので、それぞれ、9,7,5マス目書き出しとしました。
次の大見出しには、中見出しがなく、小見出しと同じ形式の見出しのみとなっています。
このようなときは、9,5マス目書き出しとするべきでしょうか。それとも、9,7マス目書き出しとするのでしょうか。。

【A】

原本の中で、大見出し、中見出し、小見出しの書き方が定まっているのでしたら、9マス目の次に5マス目見出しもあると思います。
「てびき」の場合も、2章・3章と1章・4章・5章では見出しの段階の数が異なりますが、見出しの大きさによって、行頭のマスアケを揃えています。

3.p154 1.見出しの書き出し位置

①7マス目からの見出し ②5マス目からの見出し ③「5マス目からの見出し」④小見出し、としたとき、③と④の間にある見出しはどうしたらよいでしょうか。
例えば、「3マス目からの見出し」というのはありませんか。

【A】

3マス目から始まる見出しは、小見出し符を付けた見出しになります。点字では、そのほかに3マス目から始まる見出しはありません。
以下にいくつか考えられる方法を書いてみます。

1.最も大きい見出しを9マス目からにする方法があります。
2.この原本の見出しに、第1章、第1節、1.2.などの言葉や番号が付いていれば、「てびき」p155 (3)から、複数段階に7マス目見出しを用いることができます。
例えば ①7マス目から、第1章~、②7マス目から、第1節~、③7マス目から 1.~ ④5マス目から (1)~、⑤小見出し
などとできます。
3.番号などが付いていない場合、7マス目からの見出しにもカギ類などを用いる方法もあります。
4.あまりお勧めではありませんが、第1小見出し符を用いた見出しの下に、第2小見出し符を用いることもできます。

なお、「点訳のてびき第3版Q&A第2集」Q116では、見出しの段階を示す数字などがない場合の工夫として、《行頭のあけ幅が同じでも、より大きい見出しにカギ類を付ける、より小さい見出しを棒線で囲む、またはカッコ類で囲むなどの方法》があることを示しています。

最も大きい見出しを9マス目からにするのが、もっとも望ましい方法で、それ以上必要な場合は、そのほかの方法も考えてみてください。

【新規】 p154 1.見出しの書き出し位置 【処理1】

現在市議会だよりの点訳をしています。
「一般質問」の書き方は
5マス目より質問のタイトル
13マス目より質問議員名(会派名)
3マス目より 質問の内容
です。
そこで質問ですが
5マス目からのタイトルそして、13マス目からの議員名(会派名)まで書いたところでページの最後になり、次ページ3マス目より質問内容となりました。
この場合、見出しのみがページの最後に残ることになり、5マス目の見出しから次ページに移すのか議員名まで書かれていて、これは見出しではないと判断し、そのままページの最後でよいのかということで迷っています。

【A】

議会だよりなどの場合、見出しがとても長くなり、所属と議員名も2行にわたることもありますので、見出し、議員名まで入らない場合に次ページに移すことにすると、ページの下の部分が5~6行あいてしまうこともたびたびあります。また、一般質問は多くの議員が行いますので、10名、20名の一般質問が続く場合もあります。
議会だよりなどの場合は、見出しが終わったところで議員名から次のページに書いてあっても、また議員名まで前のページにあって、本文が次ページ1行目から始まっても、毎回書き方を統一してあれば、読みにくさはあまりないと思います。
ただ、見出しの途中でページが変わることは避けます。

4.p155 2.見出しの段階を示す文字や数字

見出しや箇条書きの番号の書き方について
実際の資料が
1.○○○について
1.1.×××
1.2.×××
1.3.×××
2.△△△について
2.1.×××
2.2.×××
2.3.×××

上記のように書かれている場合
これをどう書いたらいいでしょうか。
数1.■数1.■
数1数1■■
数1-数1■■
などが考えられるのですが、分かりません。

【A】

こうしなければならないというルールがあるわけではありませんが、
数1=数1.■ (=は第1つなぎ符)
と書くのが自然な書き方と思います。

5.p155 2.見出しの段階を示す文字や数字

原本に次のように書かれています。
【前提】
・・・・・(本文)・・・・・
【問題定義】
・・・・・(本文)・・・・・
この【 】は装飾的な意味であると考えて、省略してよいでしょうか。
上記の文は5マス目見出しの中にあるのですが、その場合、第1カッコで囲んだ方がよいですか。それとも、カッコで囲まず小見出し符を付けた方がよいのでしょうか。

【A】

【~】は装飾的な意味なので省略するという考え方は適切な処理であると思います。そのうえで、【前提】や【問題定義】が、5マス目から書く見出しであれば、ゼンテイ モンダイ■テイギ だけを書いていいのですが、5マス目から書く見出しの中にある場合は、第1カッコで囲んで3マス目から書くか、小見出し符を用いることになります。
このように、小さい見出しを第1カッコで囲んで書くことはよく行われています。「てびき」の点字版でも「備考」「処理」などは第1カッコで囲んで書いています。
ほかに小見出し符類も用いるような場合もありますので、第1カッコで囲んで書いてもよいと思います。

6.p155 2.見出しの段階を示す文字や数字

見出しの段階を示す文字が英単語の場合、外国語引用符で囲まれた語と続く語の間のマスあけはどうなりますか。
①CHAPTER1 概説
②LESSON1 英単語に…
③DAY1 チーズと豆腐の…
①は章、②は課の意味があり、③は1ヵ月の1日目、2日目と料理名が並んでいます。この場合外国語引用符とそれに続く語との切れ続きは英単語の意味で変わるのでしょうか。それとも閉じ記号の後はいつも分かち書きの規則に従うので、一マスあけになるのでしょうか。

【A】

これらは、見出しの段階を表す文字や数字にあてはまりますので、原則として後ろを二マスあけることになりますが、外国語引用符で囲まれている場合は、区切り目が明らかであり、誤読の恐れがないので、一マスあけでよいと思います。
ただ、第1節や第1章などと同様、二マスあけにしても間違いではありません。
どちらにしても、1タイトルの中では、統一するようにしてください。
引大大CHAPTER■数1引■概説
引大大LESSON■数1引■英単語に…
引大大DAY■数1引■チーズと…
のようになります。

7.p156 2.見出しの段階を示す文字や数字 「コラム30」

見出しに数字が付いている場合は、行頭のあけ幅が同じでも、原則として大きい見出しから順に数1■■  数1.■ (数1)■ とします。とあります。原本の見出しが、「1.」「1」「(1)」のような順で記載されている場合はどうなるでしょうか。①見出しの工夫が必要な場合以外は、原本通りがよい。②常に同じ順で使う方が段階を把握しやすく誤読防止になるので例の順に置き換える。または置き換えてよい。③先に示された例の順に変更する場合、点訳書凡例で断る必要はない。

【A】

特に原文と同じにする必要がなければ、大きい方から「数1■■」「数1.■」「(1)■」にするのが分かりやすいと思います。
会議などで墨字と点字を読み合わせる場合、教科書のサブテキストで教科書の見出しの段階に揃える必要がある場合などは、原文通りの書き方にする必要がありますが、それ以外は、p155の例のような順序にするのが読みやすいと思います。
なお、原文通りにしたから間違いというわけではありません。
いずれにしても点訳書凡例で断る必要はありません。

8.p155 2.見出しの段階を示す文字や数字

見出しが<~>で囲まれて書かれています。見出しの<~>をはずして点訳するというような説明を見た記憶があります。原本に<~>を使って書かれているならば原本通り点訳してよいでしょうか。また、この時は第2カギでいいでしょうか。
1.<基本的な問い方>
・言葉の意味を明確にする
〇〇とは何か?
2.どんな疑問がありうるか、例を出しておこう。
<子供>
どうして好き嫌いしちゃダメなの?学校に行きたくない時~ (以下略)
<中高生・大学生>
将来なにしたらいい?なんで働かなきゃいけないの?~(以下略)
<社会人>
どうして~(以下略)
1.は5マス目からの見出しです。また、2.はそれよりも小さい扱いになっています。

【A】

原文で、視覚的な強調の意味で見出しが囲み記号などで囲んであった場合、点訳では行頭のマスあけで見出しであることが分かるので、一般的に省略して書くことをお勧めしています。このQ&Aでも、見出しが【~】で囲まれている例を示しています。
ですから、1.は、<~>を省略して書いてよいと思います。
2.の例ですが、<~>で囲んであっても、すぐに、第2カギを用いるとは考えずに、5マス目からの見出しの下の見出しですので、第1小見出し符を用いることも考えられると思います。
第2カギを用いて間違いであると強くいうことはできませんが、小さい見出しにカギ類を用いることは、あまりしませんし、かといって、【備考】などとは性質が異なるので、この場合はカッコ類も適当ではないと思います。第1小見出し符がよいのではないかと考えます。

9.p156 2.見出しの段階を示す文字や数字 「コラム30」

見出しの段階が多いときの、見出しの数字を囲む記号の書き方は、
数字の後ろを二マスあけ → 数字の後ろにピリオドを付け1マスあけ → 数字を第1カッコで囲む は、一般的書き方かと思います。
その下の段階の数字を囲む記号として、以前盲学校の教科書には、第1カギが使われていたと聞きましたが、どう書けばよいか迷います。

【A】

「コラム30」にありますように、見出しの段階が多くて、種々の工夫をしても、より小さい段階を示す数字が必要な場合があります。
その場合に用いる記号について、「てびき4版」編集過程の「原案」では具体的に提案しました。ただ、編集委員会で細部にわたって十分な合意を得るまでには至らなかったので、最終的には掲載を見合わせました。
原案で例示した囲みの記号は、数字を②③⑥ ③⑤⑥の点(リロ下がり)で囲む、数字を第2カッコ、二重カッコ、第1カギで囲むの4つの方法です。ただ、第1カギで囲む方法は、カギの中に引用されるときには用いられない、間に波線を用いることができない、第2カッコ、二重カッコで囲む方法はマス数が多くなるなどの不都合がありますので、「てびき4版」の原案の点字版では、リロ下がりを用いました。
この方法は、本文中に書き表す必要があって後ろに助詞、助動詞が 続く場合は、助詞、助動詞との間を一マスあけます。またリロ下がりで囲むことができるのは数字だけになります。
なお、「コラム30」の最後にあるように、どの記号を用いるにしても見出しの数字を囲む記号として用いるのは本来の用法ではありませんので、必要に応じて点訳書凡例で断るようにしましょう。

10.p157 3.副見出し

原文で副見出しが前後を棒線で囲まれている場合、棒線でつなぐだけで良いか、原文通り囲むべきか。また、本文の中に同様にして書かれている場合も、同じ扱いになるのでしょうか

【A】

墨字の本で、副見出しや副書名などを棒線や波線などで囲むのは、視覚的な飾りであって、これは厳密に言えば記号類の棒線とは言えないと思います。墨字でも本や出版社によって様々ですので、点訳では、標題紙以外は②⑤②⑤の点でつなぐことをお勧めしています。

11.p157 3.副見出し

見出しと副見出しを棒線でつなぐときに、見出しの最後に句点がある場合には、句点の後ろは二マスあけて棒線を書きますか?

【A】

p204(4)書名と副書名の場合と同じく、記号間の優先順位に従い、二マスあけて棒線を書きます。

12.p157 3.副見出し

日記形式の本を点訳しています。原本にはページの左上に小さく日付、時間が書いてあり、次の行に見出しがあります。日付と時間は見出しを書いた次行に右よりに書くのでしょうか。それとも、文章の最後に書くのでしょうか。

【A】

点訳する場合は、まず見出しを書き、次に日付と時間を書くのがよいと思います。日付と時間の書き方は、いくつか考えられます。
1.見出しを7マス目から、日付と時間を5マス目から書く
2.見出しの次行に3マス目からカッコで囲んで日付・時間を書く
3.見出しのあと、二マスあけるか、棒線でつないで日付と時間を書く
4.見出しの次行に行末に揃えて日付と時間を書く
3.の場合、日付と時間は副見出しの扱いとして、目次には見出しだけを書いてよいと思います。
4.の場合、○ガツ■○ニチ■○ジ■○フンと書くと、行末に揃えても行頭のあけ幅が少なくなってしまいますので、点訳書凡例で断って、日付、時間を略記するのがよいかもしれません。
他の見出しとの関係で、1.の方法が取れない場合もあると思いますので、原本全体のレイアウトを考慮して、1.~4.のどの方法にするか判断してください。

【新規】 p157 3.副見出し

副見出しの定義を教えてください。
岩波新書の「死者と霊性-近代を問い直す」の見出しの下に以下の二つの見出しがあります。
<提言> 近代という宴の後で・・・・末木文美士
<座談会>死者と霊性・・・・末木文美士(司会)・中島隆博・若松英輔・安藤礼二・中島岳志
<・・>で囲まれた語の後ろの語は副見出しと考えるのでしょうか?
副見出しとすると、<・・>を外して、
テイゲン■--■キンダイト■イウ■ウタゲノ~と点訳するのでしょうか?
今までこのような場合、一続きの見出しと考えて二マスあけで処理してきました。

はじめに テレワークお試しキャンペーンが、企業に投げつけたもの

という見出しの場合は副見出しということで、「はじめに」のあとに棒線を入れて点訳しました
「てびき」にある副見出しの例と少しニュアンスがちがうように思えるのですが、二マスあけて点訳する語句は、「はじめに」「あとがき」「プロローグ」「エピローグ」などのあとでも副見出しと定義するのでしょうか。
今回の岩波新書の<提言>、<座談会>の見出しの書き方も教えてください。

【A】

「てびき」p157では、副見出しの書き方として、(1)(2)(3)の方法を示していますので、棒線でつないでも、二マスあけでも、1段小さい見出しとして書いてもよいと言っています。ですから必ず棒線でつながなくてはならないわけではありません。
副見出しは、新聞などでは、袖見出し、脇見出しなどとも言われ、主見出しを補足するようなサブ的な見出しとなります。
質問で挙げられた<提言><座談会>などは、副見出しではなく、主見出しの冠的に、その見出し全体の形式を示していますので、これまで点訳なさっていたように二マスあけて、主見出しを書いてよいと思います。
「はじめに」「あとがき」「プロローグ」「エピローグ」のあとに、より具体的な内容を示す見出しがある場合は、二マスあけでも、棒線でつないでもよいと思います。
「副見出し」という語は、上記のように考えられますが、きっちりと定義し書き分けることも難しいですし、それを、必ず棒線でつながなくてはならないということもありませんので、複数の方法があるという視点に立って、点訳書全体のレイアウトを検討して、読みやすいように点訳をしていただければよいと思います

【新規】p157 3.副見出し

副題の前後の棒線ですが、後ろの棒線だけが次行に入ってしまった場合、棒線だけで1行使ってよいのでしょうか。

【A】

図書の副書名を②⑤②⑤の点で囲んで書くのは標題紙ですが、「てびき」p198 (2)にありますように副書名は書名と行を替えて書きますので、②⑤②⑤の線だけが次行に来ないようにバランスよく書きます。
奥付の副書名は、棒線でつなぎますから、後ろには②⑤②⑤の線は入れません。

なお、見出しの後ろに棒線を用いて続ける副見出しを本文中に書く場合には、「てびき」p157「3.副見出し」(1)に棒線でつなぐ方法がありますので、奥付と同様に、後ろの棒線を省くことをお勧めします。

13.p158 4.見出しと本文との行あけ

7マス目からの見出しでページ替えをしてもよいでしょうか。見出しは、1種類です。
1巻のページ数は、全部の見出しでページ替えしても、135ページ位です。
7マス目見出しなら、1行あけが適当だという意見もあります。原文は、見出しでページ替えされています。

【A】

7マス目からの見出しで、ページ替えをしてはいけないということはありません。
見出しが1種類ですので、7マス目からの見出しにするのは適切だと思います。
1行あけにするか、ページ替えにするかは、各見出しごとが互いに連続性が強いか、内容が独立しているかで判断します。短編小説や主人公や登場人物は共通していても独立した物語で成り立っている本、アンソロジーなどはページ替えがよいと思いますし、1編の小説で連続性が強ければ、1行あけでよいと思います。
「てびき」p158 「4.見出しと本文との行あけ」では、(2)の最後に「大きな区切り目では原文に準じてページを替えてよい。」とありますので、前述したような短編小説などの場合で、原文でページ替えしてあれば、7マス目からの見出しでもページ替えしてよいことになります。
あくまでも、各見出しの連続性、独立の度合いで判断してください。

14.p158 4.見出しと本文との行あけ (2)

「ハンドブック第5章編」p15に「表の中やレシピなど内容によっては、前の本文と5マス目からの見出しを行あけしないで書くこともできる」とありますが、これは表中やレシピなど限定的ですか。「内容によっては」についても教えてください。
9マス、7マスあと5マス見出しがいくつも続くような場合、5マス見出しに同列の関連性があれば行あけせず書くことも可能ですか。(人物紹介・店名紹介等)

【A】

「てびき」p158 4.(2)にありますように、《見出しが変わる場合は、前の本文と見出しの間を1行あけたり、~読みやすくする。》とありますので、5マス目からの見出しが続く場合も、1行あけた方がよいと思います。
ただ、ハンドブックにありますように、表は、枠線で囲んだ中にあり、枠線外の見出しとは別に、7マス目、5マス目の見出しを設定しますので、小さい項目は行あけしないで書くことがあります。レシピも、材料、準備、作り方など、小さい項目で同じ内容が繰り返し出てきますので、行あけしなくても順序がわかるということがあります。このような場合は、見出しの前を1行あけしないで書くこともできます。
ずいぶん以前(手書きや製版印刷機で作成していた時代)は、用紙の節約などの意味で、見出しの前を行あけしない方法もありましたが、20~30年前頃からは、読みやすさ、分かりやすさの点から、5マス目からの見出しの前も1行あけしていますので、広報誌やその他でレイアウトが特殊な場合や紙数制約がある場合などを除き、一般の図書は1行あけした方がよいと思います。

15.p158 5.書き流しの見出し

番号付けのある、見出しが3マスから始まるときは、うしろに小見出符を付けないということを聞きました。この信憑性はいかがでしょうか。
また、小見出符を付けずに、改行して説明を3マス目から始めてもわかりますでしょうか。見出しに続けて2マスあけて説明を書く方がよいのでしょうか。

【A】

「番号付けのある見出しが3マスから始まるときはうしろに、小見出符を付けない」というルールはありませんし、そう決めつけることもできません。
確かに、箇条書きのようなごく短い段落の場合は、それぞれに小見出し符を付ける必要がないということも事実ですが、番号を付けた小見出しに含まれる文が多かったり、少なかったり、小見出しで示す範囲がアンバランスだったりする場合などは小見出し符を付けた方が明らかになると言うこともあります。
小見出し符は最後に付くので、あってもそんなに邪魔になるものではありませんから、必要と思ったら付けて構わないと思います。
小見出し符を付けない場合でも説明を行替えして書いても構いません。

16.p159 6.出典表示

例2は出典を5マス目から書いて1行に収めていますが、この場合は2行に分けて書かない方がよいのでしょうか?

【A】

書き出し位置を下げて2行に分けて書いてかまいません。この場合は5マス目から書くとちょうど1行に収まるため、このような処理もできることを例示したものです。コラム31に説明しましたように、出典表示は行頭10マス以上あけて書く方法が一般的です。

17.p159 6.出典表示

短篇集のタイトルや解説など、見出しと同じ行に著者名が記載されている場合、著者名はどのように入れますか。所属する団体では、「記載位置は原文に従う」とあるので、見出しから二マスあけて著者名を入れるという意見と、二マスあけで入れると副見出しとられかねないので、次行の行末に入れるという意見に分かれています。各団体で決めてよいのでしょうか。

【A】

短編集などで、見出し(タイトル)と著者名が同じ行に書いてある場合、墨字ではおそらく同じ行の行末に書かれているのではないかと思います。
その場合、見出しから二マスあけて著者名を入れても、次行の行末に入れてもどちらも間違いではありません。
しかし、著者・作者を同じ行に二マスあけでいれるのは、俳句・川柳のように短く1行に収まる場合や、出典表示のようにタイトル・作者名が幾つも並んでいる場合が多く、短編小説のタイトルと著者で次に本文が始まるような場合は、次行の行末に書くのが一般には収まりがよいのではないかと思います。
ただ、「論語 孔子」「羅生門 芥川龍之介」のようにタイトルと著者が対等に並ぶようなイメージの作品であれば、同じ行に二マスあけで書くこともあると思います。
施設・団体で固定的に決めるのではなく、一般にはこうするが、作品や文脈によっては考慮するのように考え方を決めておかれるのがよいと思います。

18.p159 6.出典表示

本文中の手紙の差出人の書き方について、2行で行末揃えになっています。(手紙の前後は1行あけです)

短いものは・・・
いつもあなたの友人
マーガレット
長いものは・・・
あなたの友人の中でいちばん堕落した友
しかも日に日に堕落の度合いが増している気がするマーガレット

このような時の書き方はどうなりますか。

【A】

筆者の署名ですので、行末に揃えて書きます。長いものでも11マス目から書きはじめ、2行目以降を13マス目から書くと、4行に入るようです。
なお、このように一連の内容が、原文で行を替えて行末に揃えて書かれている場合、点字では、原文の行替えの通りではなく一連の扱いにして、行末に寄せて書きます。
ご質問の場合、原文で

あなたの友人の中でいちばん堕落した友
しかも日に日に堕落の度合いが増している気がするマーガレット

と書かれていても、「堕落した友」で行替えをしなくてもよいのです。

19.p160 6.出典表示 「コラム 31」

このコラムの内容について、どの書き方がお勧めなのか分かりません。とくに③について教えてください。

【A】

出典表示の書き方はいろいろな方法がありますが、コラムではまず前半(行あけ前まで)に、最も基本的なスタイルについて説明しています。原文で行末に寄せて書いてある場合、点字ではどの程度右に寄せたらよいかの基準として、①10マス以上あけることを標準として、その理由を上の段落に説明しました。②に2行目以下の書き出し位置は1タイトルの中では書き方を揃えた方がよいことを説明していますが、出典表示の長さが様々な場合、1行目の書き出し位置はその都度バランスの良い位置に決めてかまいません。
③出典表示が2行以上になる場合に、その途中でページが変わることはやむを得ないことで、プリントアウトした点字を読む人にとって多少読みにくいかもしれませんが、出典表示だけを次のページに送ったりしないのが一般的です。むしろ前の文のあと行あけがあって次ページから書き出し位置を下げた文が始まると、新たな大見出しと紛らわしくなる可能性があります。
コラムの後半ですが、出典表示の多い本や、出典の記載が長いようですと、その都度行数がかさみますので、「ただし、」以降に説明する方法も取ることができます。前ページの例2は、5マス目書き出しにすることによってちょうど1行に収まることからこの書き方もできることを示したものです。もし1行に収まらないのであれば、5マス目から書くのは一般的ではありません。
ただ、コラムにありますように、長い出典が多いなどの理由で、書き出し位置を5マス目や7マス目にすることも許容されます。例2の場合、出典の記載はカッコに囲まれ、ふたえカギで囲まれた書名から始まりますので、出典であることがすぐにわかることから、見出しと同様の書き出し位置でも大きな支障はありません。冒頭に「出典」などと書いてあればさらに明白ですので、3マス目から書くこともできます。
このように、原本の出典の書き方や、出典記載の頻度、長さなどを考え併せて、どのスタイルで処理するかを決めてください。
「てびき」ではこのほか、詩歌・戯曲の点訳例、表の点訳例にも出典表示が含まれていますので、参考にしていただけると思います。

20.p160 6.出典表示 「コラム31」

出典の書き方について
①てびきの出典の解説(p159)では「著者や出典を表す語句の記載位置は原文に従うが、見出しや引用文、あるいは本文との区別を明らかにするために書き出し位置に配慮する」とあります。
本によっては左寄せになっていたり、中央部分に記載されていることもあります。ですが、やはり解説のように見出しや引用文・本文と明確に区別するために、行末(10マス目以降)から書き始めるのが望ましく、出典文章がすごく長い場合や、本に出てくる出典の数の多さなどがネックになる場合は書き出し位置を上げる(7マス目・5マス目・3マス目など)ことも許容される…という解釈でよいでしょうか。
②1タイトルの中で、行末によせて書いても行数がかさばらないものと、3マス目から書かないと行数がかさんでしまうものが混在していることがあります。その場合でも書き方の統一はしなくてもよいでしょうか。右寄せ書き出しと3マス目書き出しの出典が混在しても問題ないでしょうか。
③出典表示でよく「〇〇データより作成」という語句のものに出くわします。行頭に「出典」や「参考資料」などとは書かれていませんが、そんな場合でも、表示が長く行数がかさばる時は3マス目から書くことも許容されますか?

【A】

① 出典の書き方については、「コラム31」にまとめてありますが、行頭10マス以上あけて書くことを原則とします。3~4行程度になっても、この原則通りにするのがよいと思います。特殊な本で5行以上になるような出典が数多くある場合は、出典であることが分かるような工夫をして、3マス目から書き、次行は行頭一マス目から書いたり、5マス目から書き、次行は7マス目から書くような方法も考えられます。出典であることが分かる工夫には、原本にはなくても全体を第1カッコで囲む、あるいは、最初に(出典)(資料)などと入れることが考えられます。
このように工夫をする場合は、7マス目や9マス目などの中途半端な位置ではなく、3マス目、5マス目くらいから書いた方が、見出しとの誤解が少ないと思います。

② 出典の書き方は、できるだけ1タイトルで揃えた方がよいと思いますが、枠囲みの中の表や図の出典と、本文の出典の書き方が異なることなどはよくあります。ただ、原本の中で、すべて同じように出典が書いてあるのであれば、原文通りに同じように行末に揃えて書くのがよいと思います。

③のご質問についても、出典と同じ扱いでよいと思います。原文で行を替えないで句点の後に同じ行に書かれていることもありますが、そのような場合は原文通りでよいと思います。